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飲食店の創業融資|開業資金の借り方・日本政策金融公庫の活用法【2026年完全ガイド】

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飲食店の創業融資とは?開業前に知るべき基本

この記事の結論

飲食店開業の創業融資を徹底解説。居抜き・スケルトン別の開業費用相場、日本政策金融公庫への申請方法、事業計画書の売上予測の書き方(席数×回転率×客単価)、融資代行・融資サポートの活用法を2026年最新版で紹介。

飲食店の開業は、日本における創業の中で最もポピュラーな業種の一つです。しかし開業資金が大きく、回収までに時間がかかるという特性から、創業融資の活用が欠かせません。

創業融資とは、事業を始める前または開業直後に金融機関から借り入れる資金です。飲食業の場合、主に以下の3つの融資先が選択肢となります。

  • 日本政策金融公庫:国が出資する政策金融機関。無担保・無保証人で最大3,000万円(新創業融資制度)まで借入可能。飲食業の創業融資では最も利用されている機関。
  • 信用保証協会付き融資(制度融資):都道府県・市区町村が設ける制度。信用保証協会が保証人となり、地方銀行・信用金庫から融資を受ける。
  • 自治体の創業支援資金:各自治体が設ける低利・無利子の融資制度。要件が限定的なケースも多い。

飲食業で創業融資を受ける最大の利点は、開業資金を自己資金だけで賄う必要がなくなる点です。内装工事費・厨房機器・什器・運転資金を融資でカバーすることで、手元に余裕を持って開業できます。

なお、日本政策金融公庫の新創業融資制度では自己資金の10分の1以上(2024年4月以降の基準)が必要とされますが、飲食業の場合は事業経験と具体的な事業計画書の質で審査が大きく左右されます。

飲食店の開業費用相場|居抜き・スケルトン別に比較

飲食店の開業費用は、物件の種類(居抜き・スケルトン)と規模・立地によって大きく異なります。以下に一般的な費用相場をまとめました。

項目居抜き物件(20〜30坪)スケルトン物件(20〜30坪)
物件取得費(敷金・礼金・仲介料)50〜150万円50〜200万円
内装工事費100〜300万円500〜1,500万円
厨房機器・什器・備品50〜150万円200〜500万円
看板・サイン制作10〜50万円30〜100万円
POSレジ・システム10〜30万円10〜50万円
広告・チラシ・販促費20〜50万円30〜100万円
運転資金(3〜6ヶ月分)100〜300万円150〜400万円
合計目安500〜1,000万円1,500〜3,000万円

居抜き物件は前テナントの設備を引き継ぐため、内装費・機器費を大幅に削減できます。ただし、前テナントの造作を引き継ぐ「造作譲渡料」が発生する場合があります(相場:50〜300万円)。

業態推奨物件タイプ開業費用目安日本政策金融公庫融資額の目安
ラーメン店(15〜20坪)居抜き優先500〜800万円300〜600万円
カフェ・喫茶(10〜20坪)どちらでも可400〜1,000万円300〜700万円
居酒屋(20〜30坪)居抜き優先700〜1,500万円500〜1,000万円
イタリアン・フレンチ(20〜30坪)スケルトン可1,500〜3,000万円1,000〜2,000万円
弁当・テイクアウト専門スケルトン可300〜600万円200〜500万円

飲食店の創業融資で借りられる金額の目安

日本政策金融公庫の新創業融資制度では、飲食業の創業融資として一般的に500万〜2,000万円が借り入れられるケースが多いです。上限は3,000万円ですが、実際の融資額は自己資金額・事業計画の妥当性・経験値によって決まります。

具体的な計算例①:居抜き物件でのラーメン店開業(自己資金200万円)

費用項目金額資金調達先
物件取得費(敷金3ヶ月+礼金1ヶ月+仲介料1ヶ月、月額家賃15万円想定)75万円自己資金
内装工事費(居抜き改装)150万円融資
厨房機器・什器・備品100万円融資
造作譲渡料80万円融資
広告・販促費30万円融資
運転資金(3ヶ月分)120万円融資
自己資金分(その他)125万円自己資金
合計680万円自己資金200万円+融資480万円

この例では自己資金200万円に対して融資480万円(約2.4倍)の借入となります。日本政策金融公庫では「自己資金の2〜3倍」が融資の目安とされており、合理的な範囲内です。

具体的な計算例②:スケルトン物件でのイタリアンレストラン開業(自己資金500万円)

費用項目金額資金調達先
物件取得費(敷金6ヶ月+礼金2ヶ月+仲介料、月額30万円想定)240万円自己資金
内装工事費(スケルトンから完成)800万円融資
厨房機器・業務用冷蔵庫・食洗機等350万円融資
家具・食器・備品150万円融資
サイン・看板80万円融資
広告・Webサイト制作50万円融資
運転資金(4ヶ月分)200万円融資
自己資金分(その他)260万円自己資金
合計2,130万円自己資金500万円+融資1,630万円
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飲食店の事業計画書の書き方|売上予測(席数×回転率×客単価)

飲食店の創業融資審査で最も重要なのが事業計画書の売上予測の精度です。日本政策金融公庫の担当者が特に重視するのが「売上予測に根拠があるか」という点です。

売上予測の基本公式

月間売上 = 席数 × 回転率 × 客単価 × 営業日数

具体的な計算例③:20席のラーメン店(客単価900円)

時間帯営業時間回転率1日の来客数
ランチ(11:00〜14:00)3時間2.5回転50名
ディナー(17:00〜21:00)4時間1.5回転30名
1日合計--80名
  • 1日売上:80名 × 900円 = 72,000円
  • 月間売上(25日営業):72,000円 × 25日 = 180万円/月
  • 年間売上:180万円 × 12ヶ月 = 2,160万円/年

ただし、開業初年度は想定売上の50〜70%から始まることを前提に計画を立てることが重要です。審査担当者も「開業直後から満席」という計画は非現実的と判断します。

審査に通る事業計画書の7つのポイント

  1. 市場調査データを提示する:競合調査(周辺店舗の客単価・混雑状況)を記載
  2. 業界経験を明記する:飲食業での勤務歴・役職・担当業務を具体的に記載
  3. 損益分岐点を計算する:固定費(家賃・人件費・光熱費)÷粗利率で算出
  4. 原価率・FL比率を明示する:Food+Labor=売上の60〜65%以内が目安
  5. ターゲット客層を具体的に設定する:年齢・性別・来店動機・来店頻度
  6. 差別化ポイントを明確にする:競合との違い、独自メニュー・サービス
  7. 資金繰り表(月次12ヶ月分)を添付する:開業月から黒字転換月を予測

関連:創業融資の事業計画書の書き方【2026年】審査に通る7つのポイントもあわせてご確認ください。

日本政策金融公庫への飲食店創業融資の申請ポイント

飲食業は日本政策金融公庫が融資実績として最も多い業種の一つです。ただし審査では以下のポイントが特に確認されます。

審査ポイント評価基準対策
飲食業での就業経験6年以上が理想(調理・経営管理)履歴書・雇用証明書で証明。未経験の場合は調理師学校修了証
自己資金の出所給与・事業収入からの計画的な貯蓄通帳を過去2年分提出。突然の増加は要説明
物件の確実性物件が確定しているか賃貸借予約契約書または内覧確認書を提出
許認可の取得見込み食品衛生責任者・飲食店営業許可の取得計画食品衛生責任者資格証と保健所の事前相談記録を提示
事業計画書の合理性売上予測・収支計画の根拠席数×回転率×客単価の計算を明記、競合調査も添付

飲食業特有の審査ポイント:許認可と融資の関係

飲食店を開業するには保健所への飲食店営業許可申請が必要です。融資の実行タイミングと許可取得のタイミングには注意が必要です。

  • 食品衛生責任者:調理師免許保持者は自動的に資格あり。未保有の場合は1日の講習受講で取得可能(受講費:約1万円)
  • 飲食店営業許可:内装完成後に保健所の検査を受ける。着工から許可取得まで1〜2ヶ月が目安
  • 融資実行のタイミング:許可取得前でも申請・承認は可能。ただし実際の融資実行は開業直前が多い

関連:日本政策金融公庫の創業融資【2026年完全ガイド】もご参照ください。

飲食店の創業融資代行・融資サポートの活用法

飲食店の創業融資は、融資代行・融資サポートを活用することで審査通過率が大幅に上がります。特に以下のような場合は専門家への依頼を強く推奨します。

  • 飲食業の経験はあるが経営・財務の知識が少ない
  • 事業計画書を一人で作るのが不安
  • 自己資金が少なく(100万円未満)審査が厳しそう
  • 以前に融資を断られた経験がある
支援者タイプメリット費用目安飲食業への適性
税理士(認定支援機関)創業後の経営管理も一貫サポート。財務計画が強い着手金0〜10万円+成功報酬1〜2%高い(FL比率・収支計画が得意)
行政書士許認可申請と同時に融資申請を依頼できる着手金5〜15万円+成功報酬1〜3%中(許認可知識が強み)
融資コンサルタント飲食業専門の場合は業界知識が豊富着手金5〜20万円+成功報酬1〜3%高い(業種特化型なら)
商工会議所・よろず支援無料。創業計画の相談ができる無料中(専門性は担当者次第)

融資代行を依頼する場合の費用例:1,000万円の融資を受けた場合

  • 着手金:5〜10万円
  • 成功報酬(2%の場合):20万円
  • 合計費用目安:25〜30万円

関連:創業融資代行の費用相場【2026年最新】で詳細を確認できます。

認定支援機関を活用した飲食店の創業融資

認定支援機関(経営革新等支援機関)は、中小企業庁が認定した税理士・会計士・金融機関・商工会議所などです。認定支援機関を通じて申請することで、融資審査上の信頼性が増します。

飲食店が認定支援機関を活用するメリットは以下の通りです。

  • 確認書の取得:認定支援機関が事業計画書を確認し「確認書」を発行。融資審査の信頼性が向上
  • 優遇金利の適用:認定支援機関経由で申請すると、一部の制度融資で金利優遇を受けられる場合がある
  • 創業後のフォロー:融資後も経営状況をモニタリングし、経営改善提案を受けられる

認定支援機関は中小企業庁の公式サイトで検索できます。飲食業に詳しい税理士を選ぶことがポイントです。

関連:認定支援機関と創業融資の関係【2026年】で詳しく解説しています。

飲食店の創業融資と補助金の同時活用

創業融資と補助金は同時に活用することが可能です。飲食店が活用しやすい補助金は以下の通りです。

補助金名補助対象補助額目安注意点
小規模事業者持続化補助金広告・チラシ・Webサイト・販促什器最大50万円(特例200万円)後払い方式(採択後に経費支出→申請)
IT導入補助金POSレジ・受付システム・在庫管理最大450万円ITツール導入が条件
事業再構築補助金新業態への転換・テイクアウト強化最大1,500万円既存事業からの転換が条件(創業者は基本対象外)
地域の創業支援補助金設備投資・内装自治体により異なる(〜100万円程度)各自治体で要確認

補助金の重要な注意点:補助金は後払い方式のため、開業時の資金調達としては使えません。創業融資で先に資金を調達し、後から補助金を申請する流れが基本です。

補助金申請代行については補助金代行ナビ(hojokin-shinsei-daikou.jp)もご参照ください。飲食業向けの補助金専門家を探せます。

関連:創業融資と補助金の同時活用ガイド【2026年】

飲食店の創業融資の申請手順と流れ

飲食店が日本政策金融公庫に創業融資を申請する場合の一般的な流れは以下の通りです。

  1. 物件探し・決定(開業8〜12ヶ月前):物件仮押さえ後、開業費用の概算を出す
  2. 自己資金の確認・積み立て:目標融資額の30〜40%を自己資金として準備
  3. 融資代行・税理士への相談(開業6〜8ヶ月前):事業計画書の骨格を作成開始
  4. 事業計画書の作成(開業4〜6ヶ月前):売上予測・収支計画・資金繰り表を作成
  5. 日本政策金融公庫への申し込み(開業3〜4ヶ月前):書類提出・面談申し込み
  6. 面談(申し込みから2〜4週間後):担当者との面談。事業計画を説明
  7. 審査・承認(面談から2〜4週間後):問題なければ融資内定の連絡
  8. 融資実行・口座入金(承認から1〜2週間後):内装工事・機器購入を開始
  9. 許認可取得・開業:保健所検査→飲食店営業許可取得→開業

全体の所要期間は申し込みから融資実行まで約1〜2ヶ月が目安です。融資代行に依頼すると、書類の不備対応・面談対策のサポートを受けられ、スムーズに進みやすくなります。

関連:創業融資に必要な書類一覧【2026年】

飲食店の創業融資でよくある失敗と回避策

飲食店の創業融資では、以下のような失敗パターンが多く見られます。

失敗パターン原因回避策
融資が下りず物件を失う申請から実行まで2ヶ月かかることを知らず、物件の押さえが切れる物件契約前に融資申請のスケジュールを逆算する
想定より融資額が少ない事業計画書の売上予測に根拠がない席数×回転率×客単価を明確に計算し証拠書類を添付
自己資金不足で審査落ち自己資金が10分の1(推奨は3分の1)に満たない開業時期を延ばしてでも自己資金を積み増す
許認可取得が遅れ開業が延期内装工事の遅延→保健所検査待ち工事業者と保健所の日程を早めに調整
運転資金が不足内装・機器に使いすぎて運転資金が足りない最低3ヶ月分の運転資金を融資計画に組み込む

飲食業の創業融資で最も重要なのは「開業前の綿密な資金計画」です。融資代行・認定支援機関に早めに相談することで、こうした失敗を事前に防ぐことができます。

飲食店の創業融資サポートの選び方と相談先

飲食業の創業融資サポートを選ぶ際は、以下のポイントを確認してください。

  • 飲食業の支援実績があるか:業種特化の専門家は事業計画書の精度が高い
  • 認定支援機関として登録されているか:中小企業庁の認定を受けた機関かどうか
  • 費用体系が明確か:着手金・成功報酬・上限額を書面で確認
  • 許認可のサポートも可能か:行政書士と連携しているか、または兼業しているか

飲食業の場合、開業後の税務・決算まで一貫して依頼できる税理士事務所を選ぶことで、創業期から安定した経営サポートが受けられます。

関連記事

よくある質問(FAQ)

A日本政策金融公庫の新創業融資制度では最大3,000万円まで借入可能ですが、実際には500万〜2,000万円が一般的です。融資額は自己資金の2〜3倍が目安で、事業計画書の内容によって増減します。
A自己資金なしは難しいですが、自己資金が少ない場合でも創業融資を受けられるケースがあります。日本政策金融公庫の新創業融資制度では、業界経験が豊富な場合や特定の要件を満たす場合に自己資金要件が緩和されることがあります。まずは専門家に相談することをお勧めします。
A未経験でも創業融資を受けることは可能ですが、審査は厳しくなります。調理師学校の修了・フランチャイズへの加盟・業界研修の受講実績を示すことで、未経験のリスクをある程度カバーできます。未経験の場合は融資代行・認定支援機関のサポートを特に強く推奨します。
A創業融資の申請が先です。融資承認後に内装工事を行い、工事完了後に保健所の検査を受けて飲食店営業許可を取得します。ただし、融資申請時に「どの物件で開業する予定か」「許認可取得の計画」を事業計画書に明記することが必要です。
A融資審査の観点では居抜き物件の方が「初期投資が少ない→リスクが低い→返済能力が高い」と評価される傾向があります。ただし、スケルトン物件でも事業計画書でしっかり収益性を示せれば問題ありません。重要なのは物件タイプより事業計画書の質です。
A飲食業の場合、「なぜこの場所・業態を選んだか」「競合との差別化は何か」「売上予測の根拠は何か」「自己資金はどう積み立てたか」「飲食業での経験年数・役職」が頻出質問です。関連記事「日本政策金融公庫の融資面談対策」も参考にしてください。
A物件契約の3〜4ヶ月前が目安です。申し込みから融資実行まで1〜2ヶ月かかるため、内装工事・開業準備のスケジュールに合わせて逆算して申請する必要があります。余裕を持って6ヶ月前から相談を始めることを推奨します。
A飲食業の融資代行費用の目安は、着手金5〜15万円+成功報酬(融資額の1〜2%)が一般的です。1,000万円の融資の場合、成功報酬は10〜20万円が目安です。費用は事務所によって異なるため、複数社から見積もりを取ることをお勧めします。
Aはい、規模に関わらず創業融資は申請できます。キッチンカーの場合は車両・機器費用が主な借入対象で、300〜500万円程度が一般的です。事業計画書に月次の出店スケジュールと収益予測を明記することが重要です。
Aフランチャイズの場合、本部のブランド力・実績データ・経営指導があることで融資審査でプラスに評価される傾向があります。一方、個人店舗は事業計画書の独自性・差別化ポイントが重視されます。どちらも事業計画書の質が最重要であることは変わりません。
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