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創業融資1,000万円の借り方|公庫の限度額・金利・自己資金データ【2026年】

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創業融資1,000万円を借りるには|まず知っておきたいこと

この記事の結論

日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」(融資限度額7,200万円)で1,000万円を借りる場合の要点を公式情報だけで整理。2026年9月時点の金利、自己資金は新規開業実態調査の実数値(平均279万円)、創業計画書で問われる項目を解説します。

創業融資で1,000万円という金額は、飲食店の路面店出店、美容室の複数席規模の内装工事、小規模な製造業の設備投資など、店舗や設備にまとまった初期投資が必要な開業でよく検討される規模です。日本政策金融公庫 国民生活事業の主な創業融資制度である新規開業・スタートアップ支援資金の融資限度額は7,200万円のため、1,000万円はこの上限の範囲内に収まる金額です。ただし、実際にいくら借りられるかは事業計画の内容と審査結果によって決まり、希望額どおりに融資されるとは限りません。

この記事でわかること

  • 日本政策金融公庫の創業融資制度の融資限度額・返済期間(公式情報)
  • 2026年9月1日時点の金利と、1,000万円を借りた場合の返済額の試算
  • 自己資金の目安(「◯割が理想」ではなく、公表されている実態調査の実数値)
  • 1,000万円という金額を借りる際に、創業計画書のどの項目で何を問われるか

本記事は日本政策金融公庫の公式サイト・公式PDFに掲載されている情報だけで構成しています。特定の企業を想定した「成功事例」や、融資代行の費用相場は掲載していません。

日本政策金融公庫の創業融資制度と1,000万円の位置づけ

項目内容
ご利用いただける方新たに事業を始める方、または事業開始後おおむね7年以内の方(適正な事業計画を策定し、遂行する能力があると認められる方に限る)
資金のお使いみち新たに事業を始めるため、または事業開始後に必要とする設備資金および運転資金
融資限度額7,200万円(設備資金・運転資金の合計)
ご返済期間設備資金 20年以内(うち据置期間5年以内)/運転資金 10年以内(うち据置期間5年以内)
担保・保証人「お客さまのご希望を伺いながらご相談させていただきます」(公式サイトの記載どおり)

出典:日本政策金融公庫「新規開業・スタートアップ支援資金」(2026年9月17日確認)

1,000万円は融資限度額7,200万円の中では大きすぎる金額ではありませんが、一般的な小規模開業の融資額よりは大きく、審査では事業計画の精度がより重視される傾向があります(後述の「創業計画書」の章を参照)。公式サイトには、融資限度額7,200万円のうち運転資金にいくらまで充てられるかという内訳の記載は確認できませんでした。実際の資金使途の内訳は、事業計画の内容にもとづいて審査時に判断されます。

公庫単独で1,000万円を借りるほかに、都道府県の信用保証協会の制度融資や国の補助金と組み合わせて資金計画を立てる事業者もいます。ただし、組み合わせる際の具体的な金額配分は個別の審査によって決まるため、本記事では「◯割ずつ」のような断定的な例は示していません(詳しくは後述の「公庫だけで足りない場合の考え方」を参照)。

1,000万円を借りる場合の金利(2026年9月時点)

創業期(新たに事業を始める方、または事業開始後税務申告を2期終えていない方)が無担保で融資を利用する場合の利率は、次のとおりです。

利率名称年利(%)
基準利率3.75〜5.35
特別利率A3.35〜4.95
特別利率B3.10〜4.70
特別利率C2.85〜4.45

出典:日本政策金融公庫「金利情報」(無担保・税務申告を2期終えていない方の区分、令和8年9月1日現在。2026年9月17日確認)

特別利率A・B・Cは、女性の方、35歳未満または55歳以上の方、認定特定創業支援等事業の証明書を取得した方など、要件に該当する場合に適用されます(原則として土地にかかる資金を除く)。該当要件は公式サイト「新規開業・スタートアップ支援資金」のページに一覧があります。

これらとは別に、新たに事業を始める方または事業開始後税務申告を2期終えていない方が対象の創業支援貸付利率特例制度もあり、各種融資制度に定める利率から0.65ポイント(雇用の拡大を図る場合は0.9ポイント)を差し引く扱いです。また、「経営者保証免除特例制度」(経営者の個人保証を不要とする制度)を利用しても、上乗せ利率はありません。利率は金融情勢によって変動するため、お申込み時点の最新値は必ず公式サイトでご確認ください。

出典:日本政策金融公庫「創業支援貸付利率特例制度」(2026年9月17日確認)

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自己資金はいくら必要か|「◯割が理想」ではなく実態調査の実数値

自己資金の比率について公式な要件はありません

「新規開業・スタートアップ支援資金」の制度説明ページには、自己資金の額や比率を融資の条件とする記載は確認できませんでした。「自己資金は◯割(◯万円)が理想」といった断定は、日本政策金融公庫の公式サイト上には見当たりません。以下は、自己資金の水準を考える際の参考情報として、公庫総合研究所が毎年公表している実態調査の実数値を紹介します。

2025年度新規開業実態調査(全業種平均)の数値

日本政策金融公庫総合研究所は、新規開業企業の実態を把握するため1991年度から毎年「新規開業実態調査」を実施しています。2025年度調査(2025年8月時点、回答2,165社、全業種平均)では、開業費用と資金調達額について次の実数値が公表されています。

項目平均値備考
開業費用975万円中央値は600万円
開業時の資金調達額1,219万円開業費用とは別の集計(資金調達額の合計)
資金調達額(平均1,219万円)の内訳金額調達額に占める割合
金融機関等からの借り入れ827万円67.9%
自己資金279万円22.9%
配偶者・親・兄弟・親戚53万円4.3%
友人・知人等41万円3.4%
その他19万円1.6%

出典:日本政策金融公庫総合研究所「2025年度新規開業実態調査 〜アンケート結果の概要〜」(2025年12月5日公表、2026年9月17日確認)

この調査は全業種・全開業金額規模の平均値であり、1,000万円規模の開業だけを対象にした内訳ではありません。開業費用が1,000万円前後になる場合、平均的な資金調達額(1,219万円)とほぼ同水準になりますが、自己資金の額そのものは事業者によって大きく異なります。「創業計画書セルフチェックリスト」(公式PDF)には、調達方法の項目について「自己資金が少なく、借入依存の資金調達計画になっていませんか」という確認事項が示されており、自己資金の比率よりも、資金計画全体の妥当性が重視されていることがうかがえます。

1,000万円の資金使途を創業計画書でどう説明するか|公式10項目とセルフチェック

日本政策金融公庫の「創業計画書」は、融資の申込みにあたって提出する公式様式で、面談にかかる時間を短縮するための書類と位置づけられています。様式は10項目で構成されており、1,000万円のような金額を申し込む場合も、この様式(または様式に代えて自作した計画書)で資金使途と返済の見通しを具体的に説明する必要があります。

項目記入内容(公式様式より)
1 創業の動機創業する目的・動機
2 経営者の略歴等勤務先・担当業務・役職、取得資格、過去の事業経験の有無
3 取扱商品・サービス商品・サービスの内容、セールスポイント、販売ターゲットと販売戦略、競合・市場の状況
4 従業員常勤役員数・従業員数(家族従業員・パート従業員を含む)
5 取引先・取引関係等販売先・仕入先・外注先の名称、シェア、回収・支払いの条件
6 関連企業申込人や配偶者等が経営する関連企業の有無
7 お借入の状況事業・住宅・車・教育・カード等の既存借入残高と年間返済額
8 必要な資金と調達方法設備資金・運転資金の内訳(見積先・金額)と、自己資金・借入等の調達方法の内訳
9 事業の見通し(月平均)創業当初と軌道に乗った後(1年後等)の売上高・売上原価・人件費・家賃・支払利息・利益の見積もり
10 自由記述欄アピールポイント、事業を行ううえでの悩み、希望するアドバイス等

出典:日本政策金融公庫「創業計画書」様式PDF(2026年9月17日確認。「この書類に代えて、お客さまご自身が作成された計画書をご提出いただいても結構です」との注記があります)

大きな金額ほど重要になる2つの項目

1,000万円という金額を申し込む場合、とくに「8 必要な資金と調達方法」と「9 事業の見通し」の2項目は、記入内容の具体性が問われやすい部分です。「8」では、店舗・工場・機械・車両などの設備資金と、商品仕入・経費支払などの運転資金をそれぞれ見積もり、その合計が調達方法(自己資金・親族等からの借入・公庫からの借入・他の金融機関からの借入)の合計と一致するように記載します。「9」では、創業当初と1年後(軌道に乗った後)の売上高・売上原価・人件費・家賃・支払利息を月平均で見積もり、そこから算出される利益で借入の返済がまかなえるかどうかが確認されます。

公式の「創業計画書セルフチェックリスト」では、この2項目について次のような確認事項が示されています。

項目セルフチェックリストの確認事項(原文)
必要な資金見積金額が適切か、相場を調べたり、相見積もりを取得するなどして、検証していますか?/事業開始後の運転資金(半年程度の赤字補てん資金など)について検討していますか?
調達方法自己資金が少なく、借入依存の資金調達計画になっていませんか?
事業の見通し計算根拠をもって売上高や売上原価の予測を立てていますか?/経費に漏れがないか検討していますか?/利益から借入の返済が可能な収支計画となっていますか?

出典:日本政策金融公庫「創業計画書セルフチェックリスト」(2026年9月17日確認)

創業計画書の書き方をより詳しく知りたい方は創業計画書の記事、申込みに必要な書類の一覧は必要書類の記事もあわせてご覧ください。

1,000万円の返済シミュレーション(試算)

「新規開業・スタートアップ支援資金」のご返済期間は、設備資金が20年以内(うち据置期間5年以内)、運転資金が10年以内(うち据置期間5年以内)です。ここでは、1,000万円を元利均等返済・ボーナス返済なしで返済した場合の月々の返済額を、2026年9月1日時点の公式金利(税務申告2期未満・無担保区分)にもとづいて試算します。

返済期間特別利率A下限(年3.35%)基準利率下限(年3.75%)基準利率上限(年5.35%)
5年(60回)月181,246円(総利息約87.5万円)月183,039円(総利息約98.2万円)月190,320円(総利息約141.9万円)
7年(84回)月133,716円(総利息約123.2万円)月135,540円(総利息約138.5万円)月142,990円(総利息約201.1万円)
10年(120回)月98,185円(総利息約178.2万円)月100,061円(総利息約200.7万円)月107,785円(総利息約293.4万円)

試算条件:元金1,000万円、元利均等返済、ボーナス返済なし。金利は日本政策金融公庫「金利情報」(無担保・税務申告2期未満区分、令和8年9月1日現在)の基準利率・特別利率Aの公表レンジの下限・上限を用いて、返済額計算式(元利均等返済)にもとづき本記事で算出した試算値です。総利息は概算のため万円未満を四捨五入しています。

実際に適用される金利区分・返済期間・据置期間は、審査結果や事業計画の内容によって決まります。上記はあくまで試算であり、確定した返済額を保証するものではありません。正確な返済額は日本政策金融公庫にお問い合わせください。

1,000万円規模でとくに気をつけたいこと

公式の「創業計画書セルフチェックリスト」は、金額の大小にかかわらず全ての申込みに共通する確認事項ですが、1,000万円のような規模の大きい申込みほど、次の点の具体性が結果に影響しやすいと考えられます(出典はいずれも前章と同じセルフチェックリストです)。

  • 設備資金の見積金額について、相場を調べたり相見積もりを取得するなどして根拠を示せているか
  • 運転資金に、開業後半年程度の赤字補てん分を織り込んでいるか
  • 自己資金が少なく、借入に偏った資金調達計画になっていないか
  • 売上高・売上原価の予測に計算根拠があり、経費に漏れがないか
  • 見積もった利益から、毎月の借入返済がまかなえる収支計画になっているか

また、1,000万円は融資限度額7,200万円の範囲内ですが、他の資金使途(既存の借入の借り換えなど)と合わせて限度額を超えないかどうかも、申込み前に確認しておくとよい点です。

公庫だけで足りない場合の考え方

1,000万円の全額を公庫からの融資でまかなえない場合、都道府県の信用保証協会が保証する制度融資や、国・自治体の補助金をあわせて活用する事業者もいます。ただし、それぞれ都道府県や制度ごとに保証限度額・金利・保証料率が異なり、全国一律の組み合わせ例を示すことはできません。具体的な組み合わせ方は、お近くの信用保証協会や専門家にご相談ください。

関連する内容は、以下の記事でそれぞれ詳しく解説しています。

相談窓口と専門家への相談

日本政策金融公庫自体にも、創業融資専門の相談窓口があります。

窓口内容
事業資金相談ダイヤル0120-154-505(受付時間:平日9時〜17時。創業予定の方・創業して間もない方・個人企業/小規模企業の方は平日9時〜19時)
創業サポートデスク全国152支店に設置。専任の担当者が創業計画書の立て方や融資申込みの流れについて相談に応じる
ビジネスサポートプラザ東京(新宿)・大阪に設置。事前予約制、中小企業診断士等が約1時間相談に応じる(土曜・日曜〈日曜は東京のみ〉・夜間相談も実施)

出典:日本政策金融公庫「創業サポートデスク」「来店・オンライン相談」(いずれも2026年9月17日確認)

創業計画書の作成や必要書類の準備を専門家に依頼することもできます。認定支援機関の活用については認定支援機関の記事もご覧ください。

融資代行・税理士・行政書士等の報酬は業界慣行によるもので公的な統計は確認できていないため、本記事では費用相場を掲載していません。依頼を検討する場合は、複数の専門家から個別に見積もりを取ることをおすすめします。

出典・参考情報

最終更新日: 2026年9月17日。金利・融資限度額・要件等の制度内容は変更される場合があります。お申込みにあたっては、必ず日本政策金融公庫の公式サイトまたは最寄りの支店で最新情報をご確認ください。本記事の返済シミュレーションは試算であり、実際の返済額を保証するものではありません。

よくある質問(FAQ)

A

「新規開業・スタートアップ支援資金」の融資限度額は7,200万円のため、制度上は1,000万円を公庫単独で申し込むことができます。ただし実際に借りられる金額は事業計画の内容や審査結果によって決まり、必ずしも希望額どおりに融資されるとは限りません。

A

「新規開業・スタートアップ支援資金」の公式ページには、自己資金の額や比率を融資の条件とする記載は確認できませんでした。参考情報として、日本政策金融公庫総合研究所「2025年度新規開業実態調査」(全業種平均)では、開業時の資金調達額(平均1,219万円)のうち自己資金は平均279万円(22.9%)というデータが公表されています。「自己資金は◯割が理想」といった断定は公式には確認できないため、本記事でもそのような目安は示していません。

A

2026年9月1日時点、無担保で税務申告を2期終えていない方の区分では、基準利率が年3.75〜5.35%、要件に該当する場合の特別利率Aが年3.35〜4.95%です。利率は金融情勢により変動するため、お申込み時点の最新値は日本政策金融公庫の公式サイトでご確認ください。

A

元利均等返済・ボーナス返済なしで試算すると、返済期間7年・年利3.75%の場合は月135,540円、10年・年利3.75%の場合は月100,061円です(本文の試算表を参照)。実際に適用される金利や返済期間は審査結果によって決まるため、あくまで目安としてご覧ください。

A

公式サイトの「創業融資のご案内」では原則無担保・無保証人とされている一方、制度そのものの説明ページでは「お客さまのご希望を伺いながらご相談させていただきます」ともされており、最終的な扱いは個別の相談・審査によります。

A

公式の創業計画書には「8 必要な資金と調達方法」という項目があり、設備資金・運転資金それぞれの内訳と、自己資金・借入等の調達方法の内訳を金額で記載します。1,000万円を申し込む場合も、何にいくら使い、どこから調達するかをこの項目で具体的に説明する必要があります。

A

信用保証協会の制度融資や補助金と組み合わせて資金計画を立てる事業者もいますが、組み合わせる金額の配分は個別の審査や都道府県ごとの制度によって決まるため、本記事では具体的な金額例は示していません。詳しくは信用保証協会や融資と補助金の併用に関する記事もあわせてご覧ください。

A

融資代行・税理士・行政書士などの報酬は業界慣行によるもので公的な統計は確認できていないため、本記事では費用相場を掲載していません。依頼を検討する場合は、複数の専門家から個別に見積もりを取ることをおすすめします。

A

はい。「新規開業・スタートアップ支援資金」の対象者は「新たに事業を始める方または事業開始後おおむね7年以内の方」とされており、個人事業主・法人のいずれも対象です。

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本記事の監修

齊木祐介(株式会社ASI 代表取締役)

AI・ロボティクスの導入支援、補助金・助成金の活用支援、専門メディアの運営など複数事業を統括。実務で得た知見をもとに、本サイトの情報を監修しています(運営:株式会社ASI)。

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